ゆかいな更年期!#11「教えて!HRTのこと」

#11「教えて!HRTのこと」

 女性チャンネル♪LaLa TVがお届けする、女性の元気を応援する情報トーク番組『クワバタオハラのゆかいな更年期』更年期を明るく前向きに考える同番組と連動して、『Go Women, Go!』でも更年期を乗り切るための様々なヒントを紹介していきます。

 第11回目のテーマは、更年期におこる様々な症状に最も効果的な治療法だと言われる「ホルモン補充療法」(HRT: Hormone Replacement Therapy)。番組では産婦人科医であり、女性ライフクリニック理事長の対馬ルリ子先生をお迎えして、ホルモン補充療法(HRT)の効果などについて、お話を伺いました。

急激に減る女性ホルモンを体に補うHRT

 更年期世代の女性たちの中には、のぼせや発汗、集中力の低下、気分の落ち込みなど様々な症状で生活に支障が出ていても、「ホルモン補充療法なんて受けて、大丈夫なの?」、「乳がんなどの発症リスクが高まるのでは?」などと躊躇する人も多いのではないでしょうか。そこで専門家の対馬先生に、ホルモン補充療法の基本的なことから尋ねてみました。

 「女性ホルモンには卵胞ホルモンのエストロゲンと、黄体ホルモンのプロゲステロンの2種類があります。女性を元気にするのがエストロゲン、妊娠をサポートするのがプロゲステロンだと考えると、わかりやすいかもしれません」と対馬先生。HRTには下記のようなメリットとデメリットがあるそうです。

 「HRTは低用量ピル(OC)と混同されがちですが、ちょっと違います。ピルにはエストロゲンとプロゲステロンという2つのホルモンが入っていて、1日1錠ずつ飲むことで避妊だけでなく、月経量や月経痛、体調をコントロールする薬です。一方、ホルモン補充療法は、更年期に女性ホルモンが急激に落ちてきた人に、ごく少量のホルモンを補って“軟着陸”させるためのもので、飲み薬や貼り薬(パッチ)、塗り薬(ジェル)などがあります」

HRTは「オーダーメイド医療」

 HRTは、年齢や症状、月経の有無、閉経後の年数、子宮の有無、持病などによって、その人にとって最善の治療法を選択する「オーダーメイド医療」。薬はエストロゲン単独療法と、エストロゲンとプロゲステロンの併用療法があり、飲み薬もあれば、外用剤もあります。

 「HRTは最初の3カ月が大切で、そこは体調を見るお試し期間。たとえば、はじめはエストロゲンだけを使って様子を見ながら薬を変えたり、持続的投与か周期的投与かを選択するなど、その人に合った量や快適な方法で行うオーダーメイド医療なんです」と、対馬先生。ひとりで悩むのではなく、専門家に相談しながら治療を進められることもHRTのメリットのひとつと言えそうです。

 それでもHRTによるリスクが気になる人もいるでしょう。対馬先生にそのことについても聞いてみました。

「HRTによる乳がんや子宮体がんのリスクは僅かにありますが、HRTによる胃がんや大腸がん、骨粗しょう症が減るといったデータも認められています。また、更年期には腟が乾燥するため性生活が困難になることも多いですが、女性ホルモンを補充することでそれが改善できます」

 身体の状態は人によって異なるので、すべての人がHRTを受けられるとは限りません。それを知るためにも普段から健康診断や検診は定期的に受けましょう。

クワバタオハラ
ホルモン補充療法は自分の体に合わせたオーダーメイド医療。まずは専門家に相談してみましょう!

海外の事情は? イギリスの女性たちによる「更年期革命」

 ホルモン補充療法に限らず、更年期世代の女性たちへの包括的ヘルスケアは、海外でも様々な進展がみられます。医療費が高額なアメリカでは、スーパーマーケットなどでも手軽に購入できるサプリメントが主流。また、医療関係者やメンタルケアなどの専門家が主催する「更年期障害サポートグループ」なども多数あり、更年期の悩みを抱える女性たちが、自分の悩みをシェアして心のケアができる場や、それをしやすい環境が整っています。

アメリカ以外で現在、最も注目される事例は、イギリス議会で2021年10月に初めて「更年期症状への対策を盛り込んだ法案」の審議が行われたことでしょう。更年期の問題を専門とした対策本部を設置し、治療費の補助や企業に対策を働きかけていくことを盛り込んだ法案が審議されたニュースは各地で話題になりました。

MakeMenopauseMatter(更年期をみんなの問題に)」とHRT治療無料化を提案したひとりのイギリス人女性の行動が発端ですが、このように個人の想いや活動が、世界を驚かせるような結果に繋がること自体が、更年期女性たちの悩みの解決や支援のニーズの大きさを物語っていると言えるでしょう。このハッシュタグ、「#MakeMenopauseMatter」で展開したオンライン・キャンペーンには16万人もの署名が集まり、イギリス議会を動かしましたが、こうした動きは、更年期症状で生活に支障が出ている多くの女性たちの希望の光となりそうです。 

 ちなみに、イギリスの医療関連団体Nuffield Healthが行った調査によると、更年期症状に苦しむ40歳〜65歳の女性3,275人のうち、病院を受診する人は4割程度。自分の不調が更年期の症状だとはまったく気づかず、うつ病などの精神的な病気ではないかと悩み、病院に受診するまでに時間がかかる人も多いと言います。

イギリスの更年期世代の女性たちは、「経験や実績を積んだ女性たちが働けなくなることは、社会全体にとって大きな損失です」と声を上げました。このように「更年期のヘルスケアを社会の問題として考えよう」という動きが世界的に進むことで、日本でも更年期症状に対する社会の理解が深まり、支援が得やすくなるかもしれません。今後の海外の動きにも注目です。

新・LaLa女性外来『クワバタオハラのゆかいな更年期』


 人気芸人・クワバタオハラのお二人が、女性の心と身体をトータルに診る“女性外来”の医師や専門家と共に、明るく楽しくに更年期を乗り切る術を語り合う女性の元気を応援する番組『クワバタオハラのゆかいな更年期』。 番組のMCをつとめるお二人は、それぞれ3人の子供の母であり、40代半ばという更年期が気になる世代です。

 1回目(#1)「これって更年期?」2回目(#2)「乳がんのウソ? ホント!?3回目(#3)「眠れない(前編)4回目(#4)「眠れない(後編5回目(#5)「シミ シワ たるみ」、6回(#6)「肌トラブルQ&A7回(#7)「血管が減る?!8回(#8)「その動悸、大丈夫!?」9回(#9)「アソコの不快感10回(#10)「尿漏れ・頻尿」と更年期女性たちの多くが抱える症状について取り上げてきました。QOL(生活の質)を下げることなく、ウェルエイジングのヒントを一緒に見つけていきましょう!

【#11】『教えて!HRTのこと』
3月5日(土)8:00~8:30
3月6日(日)から再放送多数

4月から再放送も決定!

出演:クワバタオハラ(くわばたりえ、小原正子)、対馬ルリ子(産婦人科医、女性ライフクリニック理事長)

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