ゆかいな更年期!#4「眠れない(後編)」

#4「眠れない理由は更年期? それともメンタルの不調?」

 女性チャンネル♪LaLa TVがお届けする、女性の元気を応援する情報トーク番組『クワバタオハラのゆかいな更年期』。更年期を明るく前向きに考える同番組と連動して、『Go Women Go』でも更年期を乗り切るための様々なヒントを紹介していきます。

 第4回目のテーマは前回に引き続き、更年期女性に多く見られる症状のひとつ、睡眠障害。番組では更年期世代のクワバタオハラのお二人が、精神科・心療内科医の加茂登志子先生から、不調の原因や緩和の方法などについてお話を伺います。

あなたの睡眠障害の原因は?

 いかなる不調にも大きく関わってくる大敵といえる、ストレス。まずは、あなたが今、抱えているストレスのレベルを調べてみましょう。4つのステップ(全57問)で簡単にできる5分でできる職場のストレス・セルフチェック は、なかなか優れもの。

 「職場」を「家庭」に置き換えて質問を応用でき、最後まで回答すると、あなたのストレス状態の結果がグラフとコメントで出てきます。もしストレスレベルが高いなら、それが何によるものなのかを知り、改善する糸口を見つけることが大切。結果欄に表示される「ストレスの原因となりうる因子」を参考にしてみましょう。

睡眠障害は更年期だから? それともメンタル不調?

 ひとことで更年期の睡眠障害といっても、「寝つきが悪い」、「数時間ごとに起きてしまう」、「ときどき無呼吸になる」など症状はさまざま。また、睡眠障害が更年期という体内ホルモンバランスの変化によることもあれば、メンタルの不調からくることもあります。

 メンタルに不調を抱えている人には、睡眠トラブル以外にも下記のようなサインが出ることが多いそうです。また、加茂先生によると、サインの数が多い人ほど睡眠障害の原因はわかりにくいそうです。

Lala_4 更年期のうつ病

 女性のうつ病罹患率は、男性の約2倍。また、うつ病の原因はストレスだけでなく、過労によることも。「精神的な不調を感じたら、まずは婦人科に行って、3カ月ほど治療しても改善がみられなければ、心療内科へ行くのがよいと思いますよ」と加茂先生。心療内科は敷居が高いと思う人も多いかもしれませんが、思い切って専門家に相談してみましょう。

クワバタオハラ
番組では、うつ病や適応障害など、更年期女性が罹患しやすい症状と治療法についても先生に伺いました。番組も観てくださいね

アメリカはカウンセリング大国! 5人に1人がメンタル不調

 日本では、ちょっと敷居が高いと思われがちな心療内科や専門家とのカウンセリング。アメリカでは「心のケア」、つまり心の健康管理は、身体の健康管理と変わらないという考え方をするので、体調が悪ければ近所のお医者さんへ行く感覚で、心の調子が良くなければ、メンタルクリニックやカウンセリングに行きます。

 アメリカ合衆国保健福祉省(CDC)によると、なんと5人に1人がメンタルに不調を抱えているそうです(2019年調べ)。このデータは新型コロナ蔓延前の数字なので、今はもっと増えている可能性もあるとか。心のケアのニーズに応えるためのオンライン・カウンセリングや、カウンセリング・アプリなども人気が出ています。

 ホルモンのバランスが崩れて体調が不調になりやすい更年期世代の女性には、心のケアが必要な人は大勢います。この世代は、子供が成長して巣立ち、それまでは見て見ぬ振りができた夫婦間の問題が露呈したり、親の介護が始まったり、職場での役職が高くなってストレスが増えたりと、環境の大きな変化が訪れる時期と重なるため、心身のバランスを取りにくくなる人が増えるからです。そんなときは、すぐにカウンセリングやセラピーを積極的に利用して、専門家の力を借りて解決していくのがアメリカ流。アメリカの更年期世代がよく利用するカウンセリングや、人気のオンライン・カウンセリングサービスをいくつかご紹介しましょう。

Cognitive Behavioral Therapy(認知行動療法)

 思考がネガティブになりやすいものの考え方や受け取り方、行動などを、バランスのとれた前向きなものに修正して、ストレスを軽減していくセラピー。更年期世代の鬱の治療法としても効果が高いとされ、日本でも多くの専門家がこのセラピーを提供しています。認知行動療法は、たとえば更年期に起こりやすいパニック症候群に有効とされる精神力動心理療法や、「自分でうまく制御できないほど激しくつらい感情」に悩む人などに特化した弁証法的行動療法など、症状に応じて細分化されたセラピーがたくさんあります。

Marriage Counseling /Therapy(結婚カウンセリング)

 アメリカ映画やTVドラマなどで夫婦が揃ってカウンセリングを受けるシーンを見たことがある人も多いと思いますが、何か問題を抱える夫婦が結婚カウンセリングを受けることは珍しいことではありません。お互いの不満を吐き出させる感情フォーカス・セラピー(Emotion-focus Therapy)や、夫婦の片方は離婚、片方は結婚の継続を望んでいる場合など多く使われる識別カウンセリング(Discernment Counseling)、何か明確な問題があって、とにかくそれを解決したいと望む夫婦のための問題解決セラピー(Solution-focused Therapy)など、結婚カウンセリングには様々なアプローチ(メソッド)があります。

 専門家がそれぞれの夫婦が抱える問題に最適なメソッドを使ってくれる場合もあれば、カウンセリングを受けたいと考える夫婦側が「自分たちには、こういうカウンセリングが必要なのでは?」と考えて、そのメソッドでカウンセリングを行うことを得意とする専門家にアポイントを取るなど、利用法もいろいろ。特に更年期世代は結婚生活に問題が出てくる人が多いので、日々のストレスを減らすためにも積極的にカウンセリングを利用します。

●Family Therapy /Counseling(家族カウンセリング)

 文字通り、家族内に何か問題を抱えていたり、家族の絆を深めたいと考える家族が受けるカウンセリング。ティーンネイジャーの子供と親だったり、成人した子供と年老いた親だったり、離婚した相手や連れ子と一緒にセラピーを受けるなど、家族の中でも対象者は様々です。

Grief Therapy(グリーフ・セラピー)

 更年期世代は、親しい人の死が現実的になる世代。なかには親兄弟、伴侶、子供、親友、ペットなどの死や、離婚、事業の失敗などの悲しみから抜け出せない人もいます。グリーフ・セラピーは、悲しすぎて前に進めなくなった人たちが、日常生活を取り戻し、心身ともに健康になることを目的とし、個人セッションだけでなく、グループセッションや家族が同席するセッションなど様々な形態があります。動物と接するアニマル・セラピーを併用することも。

betterhelp    

 米カリフォルニア州に拠点を置く、世界最大のオンライン・カウンセリング・サービス会社、betterhelp。携帯アプリ、タブレットなどを使って、完全オンラインで心の相談をすることが出来ます。登録には実名が必要ですが、カウンセラーとのやり取りがニックネームで出来るため、「相談していることを誰にも知られたくない」という人に、特に人気を博しています。利用料は1週間につき60〜90ドル(約6300〜9500円)の課金。

Calmerry 

 チャットとビデオ通話を使って、カウンセリングが受けられるCalmerry。利用上限なく、24時間いつでも納得いくまで相談できるパッケージの人気が高く、利用料は1週間につき42ドル〜(約4500円〜)。価格がお手頃なので、相談相手がいない人には相当心強いサービス。

新・LaLa女性外来『クワバタオハラのゆかいな更年期』

 人気芸人・クワバタオハラのお二人が、女性の心と身体をトータルに診る“女性外来”の医師や専門家と共に、明るく楽しくに更年期を乗り切る術を語り合う女性の元気を応援する番組『クワバタオハラのゆかいな更年期』。 番組のMCをつとめるお二人は、それぞれ3人の子供の母であり、45歳という更年期が気になる世代です。

 1回目(#1)「これって更年期?」2回目(#2)「乳がんのウソ? ホント!?3回目(#3)「眠れない(前編)と、更年期女性たちの多くが抱える症状について取り上げてきました。

 第5回目(#5)以降も更年期に伴うさらなる諸症状、頻尿・尿漏れなど泌尿器の不調、動悸・息切れなど循環器の心配など、様々な症状に合わせて専門家のお話を伺いながら、番組に寄せられた視聴者の皆さんからのお悩みにもお応えしていきます。 もう、QOL(生活の質)が下がる我慢は不要です。ウェルエイジングのヒントを一緒に見つけていきましょう!

【#4 】眠れない(後編)

11月20日(土)8:00~8:30
11月21日(日)から再放送多数

出演:クワバタオハラ(くわばたりえ、小原正子)、加茂登志子(若松町こころとひふのクリニック)

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