50代でユーチューバー(YouTuber)になって大変だったこと

なんとかYouTubeチャンネルをスタートしたものの……

 こんにちは、ランサムはなです。前回は私が2020年にYouTubeチャンネルをスタートさせるまでの顛末をお話ししました。今回は、始めてみて遭遇した想定外のチャレンジと学びについてお話ししたいと思います。

 最初に戸惑ったのは、収録時の違和感と孤独です。誰もいない中、カメラの前でひとりで延々と話し続ける……。カメラをオンにして、静かな部屋で満面の笑顔を作り、あたかもそこに誰かがいるかのように話し続けるのは至難の業でした。

 ひとりで話していると、自分の魂が身体を抜け出して、幽体離脱が起きたような気持ちになることがあります。誰もいない部屋の中で、ニコニコ話している自分を冷めた目で遠くから眺めるもうひとりの自分。「ひとりで何やってんだ、私……」という気持ちになることもありました。

 これはユーチューバー(YouTuber)の多くが経験していることで、カメラレンズのそばに友人の写真などを置いて自然に話せるように工夫している人もいるそうです。私の場合は、大学で日本語を教えていた時の教え子の顔を思い出しながら、教え子ひとりひとりに話しかける気持ちで話すことで克服しました。

動画編集にかかる時間と手間は想像以上

 台本を書いて、その台本通りに話す(読む)ユーチューバーも多いそうですが、台本を読むと視聴者に目線を送る頻度が減って自然な印象が失われるため、私は話したいポイントを箇条書きにした紙を頼りに、ほぼアドリブで話すようにしました。その方が自然な印象になって良いのですが、反面、話しているうちに言い忘れたことがあるのを思い出したり、脱線したりして何度か撮り直さなければならないこともありました。

 短いシーンを撮って、それをつなぎ合わせる方が簡単かもしれませんが、残念なことに自分の動画編集技術が低いため、途中で言い間違えたときには最初から撮り直しをすることもありました。なので1本の動画を撮るのに4〜5時間もかかってしまい、収録が終わるとぐったり……ということもありました。

 やっとのことで収録が終わると、次は収録した動画の編集作業です。私はまったくの素人でしたが、最初のうちは自分で編集作業をやっていました。

 まず、自分が話したことを文字に書き起こす作業。すべてを書き起こすとかなりの分量になりますが、最初は要領の悪い上に翻訳者の習性(細かい、笑)で、要約もせずに「ええと」とか「あの」などの意味のない間投詞もすべて字幕に文字起こしをしていました。そして画像を見ながら余計な沈黙や言い間違い部分をカットし、字幕を付け、効果音などを入れる作業をしていました。

 そうして1年ほど頑張って自分で動画編集をしていましたが、時間がかかってしょうがないのと特殊効果など難しい編集はできなかったので、外注に依頼することにし、今は編集のプロにお任せしています。最初からプロに任せるべきだったのかもしれませんが、自分でやってみたことにより、動画編集者の苦労や作業量、作業時間などの目安がわかるようになったのは良かったことだと思います。

視聴者からのコメントで「見られている」ことを実感

 YouTubeチャンネルを開設してもうひとつ驚いたのは、視聴者さんから「見られている」ことをまざまざと実感したことです。主に翻訳者になりたい方に向けて発信しているつもりでしたが、「イヤリングがかわいい」「リップスティックが素敵」など、意外にも外見に注目してくださる方が多いことに驚きました。褒めてくださる時は嬉しく励みになるのですが、たまに「はなさんのツケマが取れそうになっていて、ハラハラして内容に集中できなかった」などのコメントをいただくこともあり、ノーメイクで在宅ひきこもり生活を長年送っていた名残がカメラ越しに見えてしまうことにも気づかされました(苦笑)。

 若い頃は、「女性だけが身だしなみに特に気を遣わなければならず、化粧品やアクセサリーやファッションに時間とお金をかけなければいけないのは理不尽だ」と思ったこともありましたが、アラフィフでユーチューバーに挑戦すると決めた時は、化粧やファッションは勇気を振り絞るうえで大きな味方になってくれました。

 人生長く生きてみると、若い頃には不公平とか理不尽だと思ったことに助けられることもあります。思っていた以上に「見た目」は大切だということにも気づかされたり、人生はそれほど不公平ではなく、意外と帳尻が合ってくるものだと学んだり。いくつになっても新しい気づきを得ることは大切だと思います。翻訳の仕事を通しても新しい気づきは頻繁にありますが、ユーチューバーに挑戦してからは、さらに気づきを得る機会が増えたので、いろいろ大変ではありますが、勇気を出して挑戦して良かったと思っています。

 次回は「YouTubeチャンネルを継続することの大変さ」についてお話しします。お楽しみに!

ランサムはなのワンポイント英語レッスン

「習うより慣れろ」は「Practice makes perfect」
YouTubeチャンネルの運営を通じて思うのは、まずは行動して試行錯誤を重ねるのが大切だということ。英語で「Practice makes perfect」という諺がありますが、まさにこの一言に尽きると思います。

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