自家用機で出掛ける生活って、どんな感じ?

お散歩は歩くのではなく、飛んでいく

 こんにちは! お散歩は毎日欠かさないジョーンズ千穂です。

先日、デビちゃん(夫)が勤める会社の先輩であり、日頃から親しくさせて頂いているご夫婦から「ちょっと面白いところがあるから、お散歩がてらブランチに行かない?」という、お誘いがありました。

なんでも、そこは小さな空港に併設されているレストランで、自家用機を持っている人たちがこぞって行くブランチが美味しいお店とのこと。デビちゃんと同じく、その先輩もパイロットで、ご夫婦が所有する「自家用機で行きましょう」というお誘いに、「わー、スケールでかいな〜!アメリカらしいな~!」と思いました。なんたって「お散歩」なのに「歩く」のではなく、「飛んでいく」んですから(笑)

 1時間かかるか、かからないかの飛行時間で到着した小さな空港には、このレストラン目当てで飛来した機体がずらっと並んでいました。

小さな空港にいろとりどりの小型飛行機がたくさん

 レストランは噂通りの大賑わい。小さな田舎町の空港なので、滑走路からそのまま歩いてレストランの中に入れます。つまり、セキュリティーなし! しかも管制塔もないので、各自が無線で「今から離着陸しても大丈夫か」などと誰かと(笑)やり取りしていました。

 こういう小さい空港では、空港が所有している車を借りることもできるので、「ちょっとランチしに行くんだけど……」と、1~2時間くらいであれば車を貸してもらえることもあります。また、小さい空港でも、プライベート・ジェット機の定期運航があるようなお金持ちがよく来る空港では、FBO(Fixed Base Operator)というクラブハウスのような場所で飲み物やスナックを頂けたり、貸してもらえる車が超高級車だったりもします(笑)。小さな田舎街の空港では、貸してもらえる車は年季の入っている場合もありますが、タダで借りられるので文句は言えません(笑)。ちなみに、ガソリンは満タンにして返すのがマナーだそうです。

自家用機があれば、ふらっと旅にも出やすい

 自家用機があると、ちょっと気が向いたらふら~っと飛んでいけます。車だったら数泊はしなくては行かれない場所でも、自家用機ならば日帰り観光も可能。私たち夫婦もつい先日、先輩ご夫婦の自家用機を借りて、車だと片道約8時間はかかるアーカンソー州までバーベキューのランチを食べに行ってきました。  

 実は私たちも自家用機を買うべきか、買うならいつ買うか、どの機種にするのかなどは常々話しています。まずは先輩ご夫婦の自家用機を貸して頂いたり、彼らと一緒に旅行させて頂きながら、購入した方が良いのか、貸して頂いている方が良いのか、「自家用機のある生活」は果たして私たちに合っているのかなどを検討中なのです。

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素敵なお誘いをしてくださった自家用機のオーナーさん(左)と千穂さん(右)

アメリカは飛行機大陸!

 日本では、東京暮らしの人が「ちょっと海鮮丼を食べに北海道まで行って、数時間後に帰ってくる」というようなことを日常的にされている方は少ないと思いますが、アメリカには、そういう人は意外といます。なぜなら、飛行機大陸だからです(笑)。

アメリカ50州中、敷地面積の大きさ比較では第36位のケンタッキー州では、なんと149カ所もの飛行場があるそうです(公共の飛行場57、プライベート90、米軍2、ヘリポート111、ドローン基地1)。それだけアメリカ人は、飛行機に馴染みのある生活を送っている人が多いということなのでしょう。デビちゃんの会社の同僚パイロットたちも、約半数の方が何かしらの飛行機を所有しているそうです。

では、アメリカで敷地面積第1位のアラスカ州はどうでしょう? アラスカは飛行機でないと行けない、いや住めない地域もあったり、食料を飛行機から救援物資のように落としてもらうような地域もあるので、飛行機を所有している人は相当数いるんじゃないかと興味本位で調べてみたところ、なんと400カ所もあるそうです。なかでも、シープレーンと呼ばれる水上にも着地できる飛行機専用の飛行場が114カ所もあるとか。

アラスカに引っ越すかもしれなかった私たちですが、そういえばデビちゃんは「引っ越したらシープレーンが欲しい」と言っておりました(笑)。シープレーンはそれ専用の免許を取得しなくてはいけませんが、仕事が落ち着いたら、その免許を取りにいくそうですよ、アラスカに引っ越す予定はないのに(笑)。単なる飛行機マニアですね(笑)。

自家用飛行機を所有するには、いくら必要か?

 それでは飛行機を所有して、それに乗るには「いくらかかる」のでしょうか? 飛行機の値段は年代や機種によってピンキリです。たとえば、いつも乗らせて頂いている先輩夫婦が所有する機種はプロペラ・ターボ機なので、機体だけの価格は中古でも約3千万円~9千万円。小さなジェット機だと最もお手頃な機種でも1.5億~2億円ほどします。

そして、プロペラ機ならプロベラ機用のガソリン代(Aviation Gasoline)が、飛行時間1時間につき約1万5千円くらい(ガソリン代は給油する飛行場や機種のパワーによって差がある)。ジェット機ならば、ジェット用のガソリン代がかかります。

そのうえ飛行機を駐機させる格納庫なども必要です。どこかの飛行場に格納庫を買うか、借りる費用(借りるなら月額数万円~)、保険(月額数万円~)、機体のメンテナンス費用。古い機体は当然、新品よりメンテナンス代がかかるので、新しめの機体を購入するか、メンテナンス地獄に陥るのかも一種のギャンブルかもしれません(苦笑)。うちの場合、パイロットはデビちゃんなのでタダですが(節約!笑)、既にパイロットであっても、各機種を操縦するためのトレーニング費用(保険によっては何十時間以上その機種での飛行時間がないと入れない等の誓約もある)やらが掛かります。

飛行場によっては着陸費用や、それにかかる手続き料金を取る空港もあるし、メジャーな国際空港などは事前の着陸許可や米運輸保安庁(TSA)の承認などが必要な空港もあります。なので「それが面倒だから郊外の小さい飛行場に降りよう」と思わざるを得ないような空港もありますが、きっとそれはセキュリティー面からの配慮なのでしょう。

また、空港で1泊した場合の駐機費用なども乗っかってくるので、自家用機は買うだけではなく、維持費にも結構お金がかかってしまうのがブラインド・スポットかと思われます。ちなみに、たまに滑走路が2本あり、1本は軍用、もう1本は一般用と別れている空港もあるのですが、間違えて軍用基地の滑走路に着陸してしまった場合は逮捕されますので注意が必要です(苦笑)。

コックピットに座っているのは、デビちゃんと先輩(自家用機のオーナーさん)

やっぱり機体はレンタルがいいのか?

 ちなみに、友人夫婦が所有する機種をエアロクラブからレンタルすると、1時間5万円くらいかかります。初心者用の乗りやすいお手頃な機種だと1時間2万円ちょっとくらいから借りられるところもありますが、そのエアロクラブへの入会費や年会費、ちゃんと操縦できるか確認するトレーニングなども受けねばならないので、トレーニング費用やインストラクター費用もかかります。

 「アメリカは飛行機に乗るのが安いんだよね?」とよく言われるのですが、日本に比べたら安いのかもしれません。値段的にそれほど安いとは思いませんが、飛行機に乗るのが身近であることは間違いないと思われます。

パイロット仲間の中には、他州や地方から自家用機で通勤している人もいますし、住宅地の真ん中に滑走路があって格納庫もあるエアパーク・ホームズというコミュニティーなどもあり、そこに住めば「家から飛行機に乗ってどこでも行ける生活」が送れます。

私もデビちゃんがリタイアしたら、南の暖かい州にある、そんなコミュニティーに住みたいな~などと妄想しておりますが、果たしてどうなるでしょうか。その前に、まずは小型機に乗って、次はどこに何を食べに行くかを妄想したいと思います。アラバマ州に牡蠣を食べに行こうかな~(笑)。

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