
大谷翔平の「番記者」という仕事
大谷翔平——たぐい稀な才能と努力で世界に認められた野球選手であり、日本で最も有名なスーパースターのひとり。大谷翔平選手が出場しているメジャーリーグの試合をテレビや映像配信で全試合追いかける熱烈なファンも大勢いる中、現場で大谷選手の一挙一動を追いかける「番記者」と呼ばれる記者たちがいます。今世紀最高の野球選手という呼び声も高い大谷翔平選手の一挙一動を現場で追いかける「番記者」の仕事とは、どんなものなのでしょうか?
『大谷翔平への17の質問 取材現場で記者はどんな葛藤と戦いながら質問するのか?』は12年にわたって大谷選手の番記者をつとめるひとりの記者、スポーツニッポン社のMLB担当・柳原直之氏の最新刊。手記でありながら、ドキュメンタリー番組(たとえば「情熱大陸」)のように臨場感が満載なので、読んでいるこちらまでドキドキしたり、ハラハラしたりする、これまでの大谷翔平本とは一線を画した一冊です。
「大谷翔平って、どんな人?」
著者がこれまでに大谷選手に投げかけた質問は数千を超えるそう。それほどたくさんの質問の中から選手の背番号と同じ「17」問の質問を選び、深掘りしたのが本書です。その質問を大谷選手にした背景や、その質問に対する大谷選手の回答、その回答から見えてくる大谷選手の想いや決意、こだわり、苦悩——本書を通して「ひとつの質問が含む意味」や「それを聞くタイミングの重要さ」などがわかります。
質問の中には記者が意図したようには伝わらなかったものもあれば、予想以上の回答が返ってきた質問もあります。与えられた時間もチャンスも限られている中で、「どんな準備をして、どんな想いを持って記者がひとつの質問を投げかけるのか?」ということも、読み手にひしひしと伝わってくるところが、本書の醍醐味のひとつです。
大谷選手の回答ではありませんが、著者がよく人から聞かれる質問のひとつが「ねえ、大谷翔平って、どんな人?」だそう。12年間も大谷選手を間近で取材してきた著者は彼のことをどう説明するのでしょう——著者の人柄が現れた回答にクスッとしてしまう方もいるかもしれません。
海外の試合でも毎日ライブ配信され、SNSで瞬時に情報がわかる時代ですが、それでもテレビや配信映像で見えることと、現場にいなければ見えないことがある——本書を通して著者と一緒に取材現場に入り込み、大谷選手に質問するときの気持ちや雰囲気を体感できるような一冊です。
2025年1月31日、著者&編集者のクロストークショー@大阪駅
来る2026年1月31日(土)に大阪にて『大谷翔平への17の質問 取材現場で記者はどんな葛藤と戦いながら質問するのか 』の著者・柳原直之氏のトークショーが開催されます。
トークショーの後、会場で『大谷翔平への17の質問 取材現場で記者はどんな葛藤と戦いながら質問するのか 』を購入いただいた方にはサイン会も開催します。イベント当日は会場で本が販売されます。
【日時】2026年1月31日(土) 13:00開場 / 13:30開演
【会場】大阪梅田アプローズタワー会議室
【登壇者】柳原直之氏(スポーツニッポン社記者)、村山みち氏(書籍編集者・報知新聞通信員)
1985年9月11日生まれ、兵庫県西宮市出身。関西学院高等部を経て、関西学院大学では準硬式野球部所属。2008年、三菱東京UFJ銀行(現三菱UFJ銀行)入行。2012年、スポーツニッポン新聞社入社。遊軍、日本ハム担当を経て2018年から米メジャーリーグ(MLB)担当。大谷翔平を取材して13年目を迎える取材現場で最古参の大谷番記者。全米野球記者協会(BBWAA)会員。TBS系の「ひるおび」「ゴゴスマ」などの番組をはじめ、多数のメディアにも出演し、著書に『大谷翔平を追いかけて—番記者10年魂のノート—』(ワニブックス)、『大谷翔平への17の質問—取材現場で記者はどんな葛藤と戦いながら質問するのか—』(アルソス)がある。
横浜生まれ。米ルイジアナ州立大学卒業後、米ワシントン州シアトル在住。メディア制作会社勤務を経て、2007年に日本メディアのための北米取材コーディネーション業務を行うJP Media International LLCを起業。ヒューマン・ドキュメンタリー系の番組制作に多く携わり、スポーツ分野の取材歴も長い。全米野球記者協会(BBWAA)会員。『尼寺のおてつだいさん』(アルソス)、『村上春樹と私』(東洋経済)など書籍の企画・編集やプロデュースも数多く手掛ける。女性の多様な生き方をグローバルに応援するオンラインマガジン『Go Women Go』編集長も兼務。










