運転中も周囲に気を配って

 異常気象の熱波に包まれたアメリカで、クーラーを買う決断ができないまま毎日が過ぎていき、「こんな暑さは二度と来ないはず」という儚い期待を抱いている板東汰美です。

 コロナの収束による経済再開が発表されて、ようやく街に活気が戻りつつあるけれど、長い間、人通りが少なく閑散としていたために、周囲には治安が危ぶまれる地域がまだ残っています。そこで今回は、アメリカで暮らす中で常についてまわる治安と注意点について、過去の経験も併せてお話ししたいと思います。

 住んでいる地域にすっかり慣れると、ついつい気が緩みがちになることのひとつが自家用車の運転。昼夜問わず、「なんだか、ずっと後をついてくる車がいる……」という経験をしたことはありませんか? 

 私が留学生だった頃、夜になって学校からの帰宅途中、気のせいかずっとついて来ている車がいたことがあります。ライトを派手に装飾した軽トラック。私は家に近づくにつれてわざと遠回りしたり、角を曲がったりしましたが、それでも何故かしつこくついて来るのです。

「このまま家に帰ったら、家がバレてしまう」と思い、すぐに当てのないドライブへと切り替えました。結局、家とは反対側にずーっと運転し続けて、その軽トラックがいなくなったことをしっかり確認してから家路につきましたが、「もし自宅に近いところに、あの車がいたらどうしよう……」と周囲をキョロキョロしながら帰ったという、とても怖かった経験があります。

 また、ひと気や車が少ない通りで信号待ちをすることがあったら、停車時間を短くするためにもなるべくタラタラと走り続けることも心がけています。 一番の理由はカージャックの防止。アメリカでは突然、誰かが車の中に乗り込んでこようとすることもあり得るからです。その地域の治安に関係なく、走っている自分の車の前におかしな人がわざと飛び出して来る可能性もあるので、できるだけトラブルに巻き込まれないためにも常に気をつけて運転しましょう。

住居環境はとても大切です

 以前の記事でも「住む場所を選びましょう」と書きましたが、それに加えて出来るならば「駐車場は屋内に確保」したいところです。

 特に女性のひとり暮らしには、この優先順位を高くした方がいいと思います。というのも、昨年からのコロナ禍からアメリカでは車上荒らしの被害が増えていて、たとえ駐車場があっても屋外に車を停めるのでは安心できないなと思うことが増えたから。

 屋内駐車場ならば、日々の買い物の量や頻度、出かける時間などの個人情報もご近所さんに把握されにくくなるので、安心度が高まります。女性のひとり暮らしで1階に住むことを避けるのはもちろんですが、ちょっと登ればベランダから入れてしまう2階も避けた方が安全です。実際、私も2階に住んでいたとき、鍵を忘れてベランダからよじ登って入ったことがありましたから(笑)。私ができるなら、そのくらい誰でもできそうですよね。「まさか、そんなことがあるわけない」と決めつけず、侵入者の立場から見て住居選びをすることは大切だと思います。

意識は半径5メートル

 アメリカだからといって、外を歩く時にはビリビリした雰囲気を出して、いつも怖い顔で歩く必要はないと思いますが、意識を常に周りに向けることは安全の確保に繋がります。

 私は職場でも、プライベートで会うくらい仲の良い人でない限り、住んでいる場所は言いません。些細なことでも、チリも積もれば、という感じでプライベート情報を話すクセがついてしまうと、感覚が鈍って気がついたら「あの女性は何処何処にひとりで住んでいて、趣味は○○で……」なんて個人情報を他人が知ることになりかねません。

 ヘラヘラと夜遊びに明け暮れていた学生時代にも(苦笑)、遊びに行った先で知り合った「よく知らない人に電話番号を渡しちゃダメ」というマイルールがありました。番号を渡せとしつこい人には、数字の末尾を変えたものをあげたり(笑)。また、ドラッグが横行するアメリカですから、バーやクラブで一瞬でも目を離した(手を離した)飲み物には、そのあとも手をつけない、とか。

 今は、比較的治安の良い地域に住んでいますが、どこを歩くにも半径5メートルの範囲には気を配るよう心がけています。どんな人がいるのか、どのくらいの距離にいるのか、どんな表情や服装で歩いているのか……。キリがないかもしれませんが、自分で自分の身を守るのだと思って習慣にしたいことのひとつです。

 アメリカ人は、人とすれ違うとき笑顔で挨拶をする習慣がありますが、もしかして、これって実は「お互いの安全確認のため」だったりするのかもしれません(笑)。

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