やりたいことがあるなら今やろう!「世界一周、親子旅」#17

アルゼンチン・パタゴニアの4月は秋真っ盛り

 こんにちは! 家族4人で世界一周旅を続けているMimiです。アルゼンチンのブエノスアイレスから南アフリカのダーバンへ、船でキャンピングカーを輸送し、私たち家族は一足先に空路で南アフリカに到着しました。現在はここ南アフリカで、キャンピングカーの到着を待っているところです。

 今回は大絶景の宝庫だった紅葉のパタゴニアを皆さんにご紹介します。  
 私たちがボリビアを離れて、世界旅9カ国目となるアルゼンチンに入国したのは4月。アルゼンチンは世界で8番目に国土が大きい国で、北部中部は山も少なく、街と街の間には何もない大平原が広がっています。パタゴニア地方に入るまでは、地平線が見える真っ直ぐで平坦な道を延々と運転してきたため、ボリビアの国境から約4,600 kmと大変な道のりでした。

 アルゼンチンは南半球に位置しているので、私たちが訪れた4月は秋の紅葉真っ盛り。パタゴニア地方に入ると紅葉の美しさが増し、山並みや湖など、どこを切り取っても美しい大絶景が広がっていて、最高に贅沢なドライブを満喫しました。

子連れでも楽しめる紅葉のフィッツロイ登山

 パタゴニアと聞くと、アルゼンチンよりもアウトドアの有名ブランドを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか? そのパタゴニア社のブランドロゴにもなったパタゴニア地方にあるフィッツロイ(Fitz Roy)という山へ家族で登山に行ってきました。

世界旅 パタゴニア
美しいトレッキングコース! 子どもたちの足取りも軽い


 フィッツロイにはいくつか登山ルートがありますが、私たちはカプリ湖(Laguna Capri)までの往復8 kmのコースを選びました。道中美しい紅葉を愛でながらトレッキング。天気にも恵まれ、歩いている間は汗ばむくらいの暖かさでした。高低差がきつくないので息子たちの足取りも軽く、楽しく歩くことができました。

世界旅パタゴニア 17_2


 威風堂々と聳え立つフィッツロイ。その独特な存在感とカッコよさに、他の山にはない風格を感じました。あのパタゴニア社が、ブランドロゴに使うほど魅了された理由が分かる気がします。見晴らし台で美しいフィッツロイと紅葉を眺めながら頂いたお弁当も格別でした。  カプリ湖からの景色も大絶景。湖は氷河の水が流れてくるので、驚くほどの透明度です! ビーチに寝転がり、せせらぎを聴きながらのお昼寝は最高のひと時でした。

 フィッツロイと紅葉のコラボレーションは、4月中旬〜後半とほんのわずかな時期のみ。個人的には、この秋の紅葉シーズンが最も美しい季節なのではと感じました。5月からはシーズンオフとなるので、多くのホテルやお店が閉まり、フィッツロイも雪で閉ざされてしまうため、4月中に行くのがおすすめです。

圧倒的な大自然! ペリトモレノ氷河

 次に訪れたのは、エルカラファテという街から車で約1時間の場所にあるペリトモレノ氷河。世界自然遺産ロス・グラシアレス国立公園内にあります。この一帯にある氷河の総面積は、南極とグリーランドに次いで、なんと世界第3位の大きさを誇るそうです。

 国立公園内には47の氷河がありますが、その中でもペリトモレノ氷河は、青く透き通った氷河が見られることで有名です。ペリトモレノ氷河の氷は気泡が少ないため、透明度が高く、青く透き通って見えるのだそう。大迫力の氷河は、息をのむほどの大絶景。自然が何万年もの歳月をかけて作った青く輝く氷河は、言葉にならないほど壮大で美しく、私たちの世界旅の中でもトップに入る大絶景でした。

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 氷河の先端部が湖に突き出しており、展望バルコニーから、氷河の崩落する瞬間も間近で見ることができました。何万年もかけて出来上がった氷河が、地響きのような大きな轟音とともに崩れていくさまは、圧巻の一言。何万年もの氷河の歴史に幕を下ろす瞬間を見ることができたのは、本当に貴重な体験でした。

アメリカ大陸横断の終着地 南米大陸最南端ウシュアイア

 2019年9月に米国アラスカからキャンピングカー旅を開始し、約43,000kmの距離を走り、ついに念願の南米大陸最南端の街ウシュアイアに到着しました。ウシュアイアは、アメリカ大陸を縦断するオーバーランダーたち(Overlander、バイクや車で国をまたいで移動する旅人のこと)が目指す地であり、私たちも陸路の旅を始めた頃から、いつかは到達したいと思っていた憧れの地でした。

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ついに念願の南米大陸最南端の街ウシュアイアに到着

 地球を一周する外周は約40,000km。距離だけで言えば、私たち家族はすでに地球を一周したことになると考えると、改めて「長い道のりを旅してきたのだ」と感じました。

 旅をはじめてから約3年。新型コロナウィルスの蔓延という想定外の事態や、日本では起こらないような数々のハプニングに巻き込まれながらも諦めず旅を続け、家族全員が元気にウシュアイアに到達できたことは、本当に感慨深かったです。「子どもを連れて、世界一周旅なんてできるわけがない」と思っていた私が、今は世界の果てに立っている——。すべては自分の決断次第、それによって人生は変わるということは自信にも繋がりました。旅中のたくさんの出会いや経験を通して視野が広がり、思いこみや先入観に囚われることも減りました。以前よりも柔軟に物事を考えられるようになり、精神的に成長できた3年間でもありました。

 私たちの旅はまだまだ続きます。次回からはアフリカ大陸の旅をお届けしていきます。お楽しみに!

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