実はこの子、私が産んだ子じゃないんです

特別養子縁組から誕生した私たち家族

 『Go Woman Go』の読者の皆さま、初めまして。現在14歳になる息子をアメリカ人の夫と共に日本で特別養子縁組をした、とよのぶ ももと申します。

 2011年に特別養子縁組を前提とした里親になる手続きを始め、2012年に正式に里親に登録。その後、息子を紹介され、交流、同居。2014年に家庭裁判所からの審判が下り、戸籍上の子供となりました。2017年にアメリカ東海岸へ移住し、現在に至ります。

 私たち家族が特別養子縁組をしたのはさほど遠い昔のことではありませんが、近年、その認知度も私たちが経験した時期と比較しますと、少しずつ上がりつつります。しかし、あまり情報が多くないため、私たち家族の体験談を皆さまにお伝えすることで、特別養子縁組が、実際にどんなものなのかを理解していただいたり、特別養子縁組をお考えの方へ参考になればと感じ、筆をとりました。

うちの家族を紹介します

とよのぶ もも
1977年、静岡県生まれ。中学生のころから飛行機が大好き。高校は日本、オーストラリア、アメリカで通う。外国での生活を通して、特別養子縁組の制度があることを知る。アメリカの大学へ進学後、自分が乗客として乗っていた日本行きの飛行機のパイロットが女性であることが分かった瞬間、パイロットを目指す。プロ・パイロットになるために必要な免許を取得後、飛行教官やチャーター機のパイロットとして11年間飛ぶ。15年の海外生活後、結婚を機に日本に帰国。日本では国家公務員として航空行政に関わる。2017年から家族で2回目のアメリカ生活中。

とよのぶ夫
1980年、アメリカ生まれ。日本で国立大学から未就学児まで英語を教えた経験を持つ。教えることが大好き。いつも何かを読んでいる。様々な分野の知識が豊富で、歩く百科事典と呼ばれることも。日本人以上に日本人らしい部分を持つ。80年代、90年代の日本のポップカルチャーに非常に詳しい。ひらがな、カタカナ、小学校低学年レベルの漢字は読める。妻との携帯電話のショートメッセージのやり取りが日本語であることで、日本在住時に覚えた日本語を維持している。

とよのぶ息子
2007年、日本生まれ。勉強が嫌いで、運動能力は優れている。現在、第2次成長期真っただ中。会話の端々で優しい言葉を一言、言ってくれる。

私たちが特別養子縁組をしようと思ったきっかけ

 私と夫は、結婚を視野に入れてお付き合いを始めた当初から、特別養子縁組をしたいという考えをそれぞれが持っていました。二人の子供を授かる以前に、家族を必要としてる既にこの世にある命を優先するべきではないのかとの意見が一致し、特別養子縁組をしようと決めました。

 結婚1年目、夫はアメリカにて大学院生、私は日本在住でした。そのため、夫が卒業して日本に移住後、結婚2年目に一緒に生活を始めてから特別養子縁組里親になるために行動し始めました。

 当時は、ただただ家族を必要としている子供たちのためにとの思いで、実際に子供との生活がどんなものなのかは考えもしていませんでした。

 次回からは、私たちの体験談をたっぷりお伝えしていきますが、まずは自己紹介ということで、今日はこの辺で終わりにしようと思います。私たちの経験が、少しでも読者の皆さんのお役にたてればと願っています。

 それでは次回をお楽しみに!

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