アラフィフだからこそ、新しい友達を持とう!

アメリカ南部の女性を称する「Steel Magnolias」に学ぶ

 米テキサス州に引っ越して来て10カ月(2022年5月現在)になります。アメリカ南部の人たちは親しみやすく、打ち解けるのも早いと言われますが、それを実感する日々を送っています。これまで何度も州を越えた引っ越しを繰り返して来たので、自分の気質と合わない場所で苦労したこともありますが、テキサス州のオープンさは自分とは相性が良いようで、短期間の間に素晴らしい友達もたくさんできました。

 アメリカには南部の女性たち称する「Steel Magnolias(鉄のマグノリアの花)」という表現があります。それは、たとえ逆境に直面しても優雅さや落ち着きを保ち、尊厳に満ちている凛とした女性を意味します。ちょっと古い話ですが、『マグノリアの花たち』(1989年公開)というハリウッド映画を覚えていませんか? 翌1990年に『プリティウーマン』という映画で世界的スターの座に駆け上がった女優、ジュリア・ロバーツが主演した作品なので、ご存知の方も多いかと思います。

 この『マグノリアの花たち』の原題が、『Steel Magnolias』なんです。舞台となるのはテキサス州に隣接したルイジアナ州にある小さな街。その街の小さな美容院に集まる女性たちの生き方を静かに淡々と語る群像劇ですが、美容院がその街の女性たちのいわゆる「居場所」になっていて、そこで喜びや悲しみを語り合い、分かち合います。アラフィフ世代の女性ならば一度は観た方が良い珠玉の名作です。

男は当てにせず。大事なのは女友達

 テキサス州で出来た私の友達には、30代前半から80歳くらいまでと年齢の幅があり、いろいろな人がいます。私はここでは新参者ですし、アジア人が人口の0.25%しかいない土地なので、自分から積極的に動かなければ、なかなか誰かと知り合う機会はありません。ですからコミュニティのイベントやボランティア活動になるべく参加するようにし、その流れでいつの間にか、いろいろな人と仲良くなりました。

 先日コミュニティの集まりがあり、その後「ウチにランチにいらっしゃいよ」と誘ってくれたナンシーさんは75歳。彼女の誘いで10人ほどの女性が集まって一緒にランチを楽しみましたが、その時に感じたのが「米南部の女性って、ほんとに『マグノリアの花たち』を地で行くような、しなやかな強さがあるんだな」ということでした。特に、ナンシーさんをはじめとする年配の女性たちのしなやかさと強さが凄かったです(笑)。

 話を聞くと、本当に人生いろいろ。独身も未亡人も離婚経験者もいれば、不治の病を抱える人もいました。私自身も日本にいる母の遠隔介護や家族のこと、自身の健康問題など人生いろいろなのですが、アラフィフ以上にもなれば、誰にでも多少の痛みや悩みはあって当たり前なのだなと実感しました。

 彼女たちは、ともすると絶望してしまうような経験をされているのに(子供が自殺した、夫に虐待を受けて離婚、夫の亡き後に夫の子どもを称する人が3人も登場したなどなど)、「それも含めて人生!」と言える振り切りぶりがすごいんです。

 「悩んでもどうにもならないことは、気が済むまで悩んだら忘れることね。男はアテにしちゃだめね、良い意味でも悪い意味でも。適当な距離を持つくらいがちょうどいいの。大事なのはオンナ友達よ。いつもそばにいて、一緒に楽しんで支え合ったら、誰でも明日は笑えるのよ」

 ああ、こういうの素敵だなぁ、と感じました。

一生付き合える、新しい友達を持とう!

 住む場所に関係なく、女性たちには安心して自分を解放できるような「居場所」が必要なんだと思います。アメリカの友人たちから学んだ一番大きいことは、「居場所がないなら、自分で作ってしまう」という積極さです。

 今いる友達が常に忙しいのであれば、一生付き合える新しい友達を作ればよい
 新しい人と知り合えるチャンスの場には、怖がらずに自分で足を運べばよい
 自分自身が、新しい人と出会える「居場所」をみんなに提供すれば良い

 こうしたことは、とても重要だと思います。出不精になったり、誰かが誘ってくれる機会をただ待っているだけでは、安心できる居場所なんて得られません。いつもよりも少しだけ積極的になればいいんです。思わぬ人が永遠の友になる可能性があるのですから。

 10年前の私は、まさか自分がテキサス州に住むことになるとは考えていませんでした。また、縁もゆかりもない土地で、心が通う友達が出来るとは想像もしていませんでした。しかし今は、「縁やゆかり」というのは、自分でつかみにいくものだと感じています。新しく出来た友達の数人は、おそらく生涯付き合える人になるのではとも感じます。

アラフィフだからこそ、新しい友達を持ちましょう。一生付き合える友達は、今からでも出来るもの。自分がそれをしっかりと望むなら!

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