国際結婚夫婦のとっても気になる「お金のお話」

クリスマス前は出費地獄?! 賢くお買い物しよう!

 みなさん、こんにちは~! ジョーンズ千穂です。

 12月に入り、アメリカでは皆さん、クリスマス・プレゼントのショッピングを楽しんで……いや、必死の様相でございます(笑)。

 このアメリカのクリスマス・プレゼント事情、誰に贈るかは家庭により異なります。もしプレゼントを贈る相手は自分の家族と配偶者と子供のみだとしても、兄弟が多かったり、その兄弟の子供が多いとなると、これは結構な数と金額になるのです。

 我がジョーンズ家でも毎年10万円単位の出費になりますが、従兄弟やその子供たち、さらには両親が離婚してそれぞれ再婚していたりすると、これはもうネズミ算式に渡す相手が増えていく……このパターンは結構あるあるなので、家族の多い友人と毎年「またこの時期が来たね~」と苦笑いしながら、お互いに愚痴を吐き出すこともしばしば(笑)。

 11月のサンクスギビング・デーの翌日にある全米最大の特売日「ブラック・フライデー」や、それに続く月曜日の大セール「サイバー・マンデー」があります。各店が目玉商品を出展し、ディスカウント率も大きいので、賢い方々はその日にクリスマス・プレゼントを買い揃えるなんていう技を使っているようです。

なぜ、パンデミックなのにモールが混雑するのか?

 2020年の今年は、新型コロナウィルス感染の影響を懸念して、お店に直接出向くのを考慮する人が多く、オンラインでの購入率が例年より22%も上がり、約90億円に達したそうです(CNBC経済ニュースより)。

 私はたまたま用事があり、ブラック・フライデーなのをすっかり忘れてショッピングモールに出向いたところ(笑)、「コロナ自粛はどこへ?」という、ものすごい混み具合でした。私の住むケンタッキー州ルイビル市は、州知事も市長も民主党員なのでコロナ規制も厳しく、結構シビアに捉える人が多いのだと思っていたのですが、「えっ、何これ?」と、一瞬きょとんとしてしまいました。

 が、このショッピングモールの混雑ぶりを見ながら、ハッとさせられたことがありました。お店に訪れている大勢の人たちが、現金でお買い物をしていたからなんです。

 アメリカにはクレジット・スコアというものがあり、クレジットカードの支払いが遅れたり、請求額を支払えなくなったりすると、クレジット・ヒストリー(支払い記録)が悪いと判断されて、クレジットカードを使えなくなったり、その後に再びカードを作ることが困難になります(クレジット・スコアについてはサバイバル日記の汰美さんのコラムに詳細があります)。クレカがなければ、当然オンラインではショッピングが出来ません。

 ニュースによると、昨年(2019年)の調査では、全米で16%もの消費者が悪いクレジット・ヒストリーを持っていたそうです。でも、これはパンデミック前の数字。大勢の人が仕事を失ってしまったパンデミック下では、それよりもさらに増えていると容易に想像できます。

 また、アメリカの銀行口座は、給与や年金が毎月自動入金されるように指定したり、ある程度の額が常に口座に入っていないと月額で使用料を取られます。だから、日雇いなど現金支給のお仕事をしている人や低所得者の中には、銀行口座を持たない人も結構いるとのことなんですよね。不法移民も、不法なままでは銀行口座は開けないし、クレカも作れません。

 モールに押し寄せていた人たちは、単にコロナ感染リスクを気にしない人たちではなく、そうせざるを得ない事情がある人も多いのかもしれないと、アメリカの厳しい現状に気付かされて、ハッとしたのでありました。

人生設計に合ったファイナンシャル・プランとは?

 クレジット・ヒストリーといえば、アメリカ人は “paycheck to paycheck”(貰った給料を使い果たすこと)が多いと言われています。

 家やアパートのサイズが大きかったり、日本から見ると良い暮らしをしているように見えても、実は「その日暮らし」という人が、アメリカには結構多いんです。高級車に乗っていてもカツカツの生活をしていたり、貯金がないどころか借金があったり、なんてことも“アメリカあるある”です。

 だからこそ国際恋愛中の皆さまは、お金のことだから話づらい……などと躊躇せずに、機会を見つけて「人生設計のプラン」などを話し合われたら良いかと思います。

 私たち夫婦も現在はアラフォーですが、婚前の30歳(デビちゃん28歳)から、いつまでにどのくらいお金を貯めようなどとプランしていました。老後も今と変わらない生活を維持できるように、401K(確定拠出型の個人年金制度)やIRA(個人退職口座)などの投資形積立をはじめ、生命保険や住宅ローンなども含め、あらゆる支出の分析と投資・貯蓄の見直しを常にしています。

 老後に毎月いくらあれば不自由のない生活ができるのか。まだ先の話だからと言って考えたことのない方々も、ファイナンシャル・プランナーなどのプロの無料相談を受けてみると、具体的な数字が目に見えるので良いかも知れません。私たち夫婦は自分たちでグラフを何パターンか作り、支出入の分析をしながらの資産運用計画や、老後のアシステッドホーム(老人ホームのような施設)への入居費用やお墓の予算組などもしていますが、ファイナンシャル・プランナー数人に無料の相談をして、自分たちの分析や方向性が間違っていないか確認したりもしました。もちろん、プロを雇った場合にかかる年間、もしくは運用した場合の手数料も侮れないので、それも視野に入れておかなくてはいけませんよね。

 ちなみに、私たち夫婦が話を聞きに行った有名な◎社のファイナンシャル・プランナーの中には「絶対に損をしない」というような話をする方もいましたが、「誰も損しないなら、あなたのその高額なお給料はどこから出ているの?」と不思議に思い、ちゃんと資料を読んだところ、見せられたグラフがただのイメージだったり、手数料が莫大だったり……なんていうこともありました。なので、その場では契約せずに、自宅に持ち帰って時間をかけて全部自分で読んで検討したり、成功している人に経験談を聞いたりして知識を付けるなど、やれることや気をつけられることは、いろいろあると思います。

 夫婦間でもお金の話はしづらいとか、そんな話は面倒くさいと思われるかもしれません。お金はあったら使いたくなってしまうのは私も同じですが(笑)、しっかりと計画しておくことに損はないと思います。こういう出費の多い時期も、計画しておけば焦りは少なくなりますよね(苦笑)。なので、ちょっと話しにくくても、先送りしないで話合ってみることをお勧めします! 備えあれば憂いなし(笑)。

 それでは皆様、次回までごきげんよう~!

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